校正を極めたいと思っています。
デザイン事務所に入社して5年になりますが、不本意ながらも内校要員として校正を担当してきました。しかし、長く続けていくうちにデザイナーさんが何人かいる校正担当者のうち、私指名で校正紙を持ってくることが多くなり、だいぶ自信もついてきました。正直、始めた時は校正なんて裏方の仕事なんて嫌だ。と思っていましたが、今ではむしろここまでやり抜いたんだから校正の仕事を極めてやる!と思っています。
そこで、今の会社では校正担当者の地位も低く給料も上がらないため転職を考えています。
これからの時代、校正者はただ単に赤字照合や、誤字脱字の素読みだけで食べていくのは厳しいと考えています。正確には食べていけるとは思いますが、一生作業者としての校正者は嫌です。
そこで、これからの時代の校正者に求められるスキルなどを教えてもらえませんか?転職にあたってはフリーランスの校正でもどこかの制作会社などの校正でも構いません。
校正を極めるためのヒントや、これからの校正者にあったほうがいいスキルなどをご教示いただけると幸いです。
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質問
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回答
2件の回答
大手の印刷会社にて勤務してるディレクターです。
印刷会社なのでいろんな校正者と仕事をしてきました。
そのなかで印象に残っている校正者に共通する点を挙げると「臆せず対等に話せる校正者」だということです。
若いころは校正者に怒鳴られましたし、今でもこの人になら任せたい!と思えるような校正者には「◯◯さん、この原稿間違ってるんじゃないの?」とかいろいろ言われます。
大体、こっちが間違ってたり準備不足だったりするので素直に謝って材料を用意しますが、
仕事を進めていく上で必要なコミュニケーション能力を持った人=優れた校正者という認識です。
その上で、我々は営利企業なので(他所の会社もそうでしょうけど)、経費はできるだけ削りたい。校正費用もできれば削りたい。
正直、そういう話をできる校正者はあまりいません。当然といえば当然ですが。
それでも中には自分たちの会社の売上が減っても校正効率(=コスト削減案)を上げるための提案をしてくれる人もいます。
正直な話、そういう話ができちゃう人はうちの会社にほしいです。品質保証係&校正ディレクション担当として。
まぁなかなかそういう人はいないんですけどね。
以前欲しいと思って人には断られてしまいました。
得てしてそういう人は大樹に寄りかかったり、人におもねったりしない印象があります。
最後のは私の愚痴みたいなもんですけど、ユーザー視点では上記のようなことをできる校正者だったら客としても“超重宝します”と言い切れます!
校正専門プロダクションに登録している(フリーランス)の校正者です。
おそらくあなたよりは年上でしょう。ですが、世の中を占める校正者のほとんどからは若造とみられる年齢だと思います。私も同じようなことを考えているので、私の思うこれからの校正者に求められるスキルや技術を書きます。
校正は廃れる技術だと思われていますが、私はそうは思いません。今後も必要とされる職能だと思っています。特に昨今の商業印刷物での間違いはすぐさまSNSで炎上し、転売目的の人が集まったりして多額の損害を出すなどの事情があります。また、会社の出すIRだったり、CSRだったりアニュアルレポートのようなミスをすると会社の信用が落ちる(=絶対にミスが許されない)ような仕事は校正者が必ず必要です。そういった商業印刷物は逆にこれからも増え続けると読んでいます。
以上の条件を前提にこれからの校正者に求められるスキルとは次のようなものではないかと考えています。
・得意先とのコミュニケーション能力
・作業工程の逆提案能力
・個人校正ではなくチーム校正という形態で仕事を行う上でのリーダーとしての能力
・印刷物制作工程の把握(オリエン~ラフ起こし~デザインカンプ~初校→校了・下阪までの工程で誰がどういう動きをしているか)
といったスキルではないかと思います。
特に、古い校正者にはコミュニケーション能力が欠如している人が多い気がします。よく表現すれば、職人気質でガンコと言い換えることはできますが、融通が効かないともいえます。
今後は得意先の要望を的確に聞き出し、適切な制作設計の助言まで踏み込んでいける校正者が長く生き残ると考えます。
また、制作工程の逆提案においては校正者が自分のセクションの工程のみを知っていればいいわけではなく、制作過程のすべてを把握する必要がありますが、少なくとも私の周りには制作過程のすべてを理解したうえでスケジュールを引ける校正者は一人もいません。
このスケジュールを引ける校正者というのは校正者の枠を超えていますが、今後の校正者にはディレクターとしての能力や、営業としての能力も必要だと考えます。
これは派遣業界にも言えることですが、営業能力の低い会社というものは得てしてダンピングで仕事を取りがちです。校正の業界も同様に、校正を知らない人間が営業をすることが増え、現場の校正者から不評を買うことが増えてきました。
ということは、校正営業をできる絶対数が足りていないと言えると思います。
本来、営業とはものを売る仕事ですが、校正業というモノを売るための知識の足りていない現状、現場上がりの校正者が営業をやれたら会社でも個人でも間違いなく重宝されるでしょう。
5年間ほど校正をやられているようですからこのあたりの知識は十分身についているのではないでしょうか。
あとは、今後の校正業界というものは短期即納の案件が増えると予想しています。そうすると、従来のように個人や少人数での校正ではなくチームで仕事を細分化して校正を行う人海戦術を行うような校正が多くなると思います。というか実際に多いですよね。流通系の大物とか。
大手の校正プロダクションのホームページなどを見ると、中3営業日ほどで校正を請けているようですが、特急料金で即納しますと記載しているところも多く見受けられます。今後は限られた校正者のリソースを最適化して最大効率でチーム運用できるリーダーシップを発揮できる校正者であれば今後も強い校正者として食べていけるのではないでしょうか。
校正を極めるという意味が技術的な観点からの質問であれば的はずれな回答だったかもしれません。
その場合はご容赦ください。