動物看護師として動物病院に転職しようかと考えているのですが、動物の生死に関わる仕事であることから自分にその責任をまっとうできるか不安に思っています。動物看護師をしている方がいたら、どんなことが辛いか、大変かを聞かせてもらいたいです。
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動物看護師になろうか迷っています。377view
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私は三年前、北海道の小さな動物病院で動物看護師として働いていました。以前、トリマーとしてペットショップに勤めていたのですが、動物病院となると、動物の生き死にに直接関わるので、つらい思いをしたことがありました。
ここで二つほど辛い思い出なのですがお伝えしたいと思います。
一つ目は、五歳くらいの男の子がお母さんと一緒に、小さな段ボールを抱えて来院されました。先生は九州生まれの声が大きい方でしたが、その箱の中を見て少し顔をしかめました。中には、ダニがウジャウジャ付いてしまったスズメがいたのです。もう手遅れという感じでした。でも、男の子はこの小さな小鳥を助けたい一心で、連れて来たのだから先生も断れなかったのだと思います。本当は、野生の鳥は捕獲・飼育してはいけないのですが、一応引き取って男の子に安心してもらってお引き取り願いました。きっとその子は元気になったスズメを、飼いたかっただろうな、空に離してあげたかったろうなと思うと辛かったです。治療するすべもなくそのスズメは、天国に行ってしまいました。
二つ目は、ウエルシュ・コーギーという種類の犬が、瀕死の状態で来院された話です。
中年のご夫婦でした。白いタオルにワンちゃんを包んで、二人とも涙目で来院されました。どう見ても生きも絶え絶えという状態でしたが、飼い主さんは必死です。先生は「やるだけのことはやりますが、覚悟はしておいてください」と告げて、お二人に引き取ってもらいました。その間私は、診察台にのったワンちゃんを撫でたり、声を掛けたりしていました。自分も犬やら猫を飼っているものですから、そんな姿は、見ているのも辛かったです。
先生は、ため息を付きつつも血液を採取したり、エコーを撮ったりと原因の究明に必死でした。レントゲンの助手を終えて、診察台に乗せた時ワンちゃんが失禁し、なけなしの体力が抜けていくのを、腕の中で感じました。魂が抜けていく感じです。先生は「もうだめだ」といいました。
この時私は、この子を看取ったのが何で私で、飼い主さんではなかったのだろうと思いました。悲しくはあったけど、初めてあったこのワンちゃんに職業柄、涙はでませんでした。飼い主さんなら、いろいろ語ってあげられたのに、ワンちゃんもその声を聞きながら天国にいけたのにと思い、辛かったです。
その場にいませんでしたが、飼い主さんはたいそう泣いていたそうです。後に残ったのは、高額の医療費だけでした。