設計事務所で働いている30代なかばの女性です。最近ついに一級建築士資格を取ることができましたが、所長から数回「独立するんでしょ?」とか「ついに独立だね」などと言われ、少し当惑しています。
私は建築がとても好きで生涯設計の仕事を続けたいと思っていますが、独立を考えたことはありません。たしかに私はもう10年以上も現在の事務所に勤め続けていて、実務はだいたいマスターしています。知人が私を頼って事務所に設計を依頼してくれることも今までに何度もありました。ですので所長の見方もわからなくはないのですが、それにしても少し偏った見方に思えてなりません。長く勤めたら独立、資格を取ったら独立がまるで普通になっているかのようです。
私は設計事務所で働いている人全員が将来独立するわけではないと思いますし、その必要もないと思っています。ぜひ独立をしたい人、独立をする必要のある人がすればよいと思います。私の考え方は非常識なのでしょうか?実は気がつかないうちに私は事務所の厄介者にでもなってしまったのでしょうか
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3件の回答
私も設計事務所で数年間働いている女性ですが、質問者さんは所長さんの言葉を気にする必要はぜんぜんないと思いますよ。私は思いましたけど、所長さんのおっしゃることはむしろ褒め言葉なのではありませんかね?質問者さんが大変優秀なので、この人ならばきっと独立するに違いない!と考えたのかも知れません。あるいは本当は事務所を辞めないでほしくて探りを入れているのかも知れませんよ。
私も在勤中に一級建築士を取りましたけど、「独立でしょ」なんて誰も言ってくれませんでしたよー。私自身も独立する予定はありませんが、資格をとっただけでこんなに注目される質問者さんのことがうらやましくなるくらいですよ。
質問者さんが「事務所の厄介者」になってしまったかどうかはもちろん私にはわかりません。しかしアトリエ建築家は実に苦労が多くて、スタッフには経験を積んで早く一人前に仕事ができるようになってもらいたいと考える一方で、いくら優秀なスタッフでもあまり長い間いられてしまうと給料が払いきれなくなって辛いと考えてしまいます。実際10年を超えて勤務すると、結婚して家族ができるというケースも出てきます。長年がんばってくれたスタッフなので昇給や手当によって報いてあげたいが、肝心な財源が事務所にはない。そこで事務所によっては勤務年数は何年までというように決めている所もあります。あるいはある程度年数が経つと所長がやってきて「ぼちぼち卒業しては?」と勧めることもあります。これはあくまでも「もしかしたら」ですけど、質問者さんに対して所長さんがこうしたサインを送っているという可能性もあるかも知れませんね。
でもそれは決して厄介者とは違います。建築家は鬼ではありません。「卒業生」に対しても仕事を分けたり協働で大きなプロジェクトをやったりと、活躍の場はいろいろと与えてくれるものです。転職を希望する「卒業生」に対して就職口をいっしょに探してあげたり、推薦の電話をかけてあげたりしてねぎらってくれるアトリエ建築家もまた大勢います。
せっかく一級建築士を取ることができたのですから、これを機会に一度所長さんと腹を割って話し合い、ご自分の今後の処遇についてどのように考えているかや今後の昇給など、話し合っておくのもとてもよいことだと思います。
おっしゃるとおりだと思います。独立して建築士事務所を開業するか否かはあくまでもご自身で選ぶことですので、所長さんのコメントは気にしなくて大丈夫です。
組織事務所やゼネコン設計部は終身雇用が基本ですから社員が一級建築士を取っても「独立するんでしょ?」と尋ねる人はいません。医師の世界でも開業医と勤務医といますが、両者とも医師の国家資格を持った立派な業種です。質問者さんがお勤めの設計事務所はアトリエ事務所なのではありませんか?アトリエならば独立を目指す人たちが集まっているはずですから、所長から「独立」と言われるのは無理もないですね。しかしそれでも、日本中のアトリエ事務所スタッフ全員が独立するわけではありません。
ところでベテランになって資格も取り、そのまま事務所で働き続けて最後は取締役になったという人が私の知人には何人もいます。アトリエ事務所とはいっても株式会社として法人化している事務所はとても多いですし、主宰建築家自身が引退に近い年齢になってきますと、事務所を残すためにベテランスタッフに実効的な権限を委譲していくということはよくあります。アトリエ事務所は個人色の強い業務形態ですが、建築家によっては自分の引退後も事務所は残し、新規の受注も行っていきたいと考える人が大勢います。そのようにして事務所で長く勤めることで事務所の中枢となってマネージメントにも関わっていく、そんなやり方もまたあるのではないでしょうか。