講演会などのための会議室とかフロア貸しをするような、ちょっと変わった会社に勤めています。本当は高校生くらいの頃から出版社で働きたいと思って、大学でも文系でやってきたのですけど、家の事情とかいろいろあって出版社へは就活できず!今に至ります。
数年働きましたが、職場環境が悪くなる一方で、そろそろ転職しようと思い立ちました。ただ、初歩的なことを質問させてください!編集者ってどんな仕事をするんですか?自分が出版社を目指していた頃から五年以上が経っていますし、出版業界の上がり下がりもあるでしょうから、その点も含めてこれから就職するとして必要なことを教えてもらえたらうれしいです!!よろしくお願いします。
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編集って、外から思われているように華やかな仕事ではないですね。わりと地味にコンテンツと向かい合ったり、コツコツ言葉や文脈のことを考えたりする仕事です。面白いと思ったことや、役に立つと思ったこと、話題性のあるもの、また人の半生などを読み物(写真集などもありますけど)にして、たくさんの人に読んでもらう仕事です。
特別文学に精通している必要はないんですけど、知識はないよりもあったほうがプラスになることは言うまでもありません。それと同じで、世の中のいろんなことに関心があって、自分でも勉強するくらいの気持ちのある人の方がこの仕事には向いています。
それから新卒採用のOB面談などで話している時に、勘違いしているなって感じることは、販売業や接客業などとは違って、人に直接何かを売るようなことをしなくていいし、ただ文章を推敲しているだけの仕事だから、引きこもりがちの自分でも力を発揮出来る仕事みたいに言う人がいます。これは勘違いです。
おそらくどんな仕事も同じだと思いますが、とくに編集の仕事は人と接することが多いです。基本は共同作業です。コミュニケーションは大切です。作者、校正さん、デザイナー、イラストレーター、カメラマン、印刷・製本所のスタッフの方々、小売店舗の担当や売場のみなさんなど、人と対面せずやれる仕事ではありません。
そういったところですから、人と話すのが苦手という人はまずはコミュニケーション能力を身につけるところからはじめてみましょう。
売れる企画を考えて企画を立てる。もしくは売れる作者を見つけて文章を書いてもらったり、漫画を描いてもらう。とにかく売れるものが何かっていうことを敏感に感じ取れる嗅覚をもった人でないとダメでしょうね。なんとなく仕事がこなせたらいいやって人には編集者は向かないと思う。
なかには「売れなくてもいい作品が残せたらいいんじゃないか」っていう人もいるんだけど、結局そういう媒体は淘汰されて無くなっちゃうわけだから、売れることは出版社にとっても編集者にとっても作家にとっても、大事なことです。
ざっくりと言えば、編集者とは本を作る仕事をします。
ただし、本を作るとひと言に言っても、いろいろなタイプの本がありますし、雑誌か書籍かによっても細かいところで言えば、求められる技術や仕事の内容に違いがあります。
どの仕事にも共通しているのは、
1)企画が出されてから本や作品が納品されるまでの時間管理をします。時間管理の中には、作者や著者の〆切はもちろんのこと、その作品に関わるライターやデザイナーなどの納品の〆切も含まれています。
2)内容について吟味します。例えば漫画編集者の場合で言いますと、漫画家さんと共にストーリー展開やキャラクター設定について考えることがあります。もちろん基本的には漫画家さんが自分の想像の世界を自由に構築して進めて行くわけですが、読者の反応をはじめ、取次や書店の反応も考慮に入れて、出来るだけ作品の人気が高まるようにアドバイスすることもあります。
3)使われている言葉や固有名詞、造語などの校正やチェックをします。例えば現実にはあり得ないようなSF世界やファンタジー世界であっても、その世界の土台となる部分に曖昧さや矛盾が出ないようにします。
4)著者との原稿料の交渉をします。ページあたりいくらとか、ひとつの原稿まるまるでいくらといった具合に、印税や取っ払いなど支払い方法なども含めて交渉をします。いくら良い作品を作ったり描いたりする人でも、予算オーバーで企画が成立しないことも多々あります。
5)印刷所や製本所との交渉などのやりとりをします。納品日はもちろんのこと、使う紙の種類や色味など印刷の品質に関して。また、万が一〆切を守れず納品出来ない場合の事故の対応なども行います。事故対応は一番あってはいけないものですけど、まったくないとも言い切れないので、日頃から印刷所の担当者との交流を深めておくのがいいでしょうね。
それから、フリーランスをのぞく編集者は出版社に所属しているわけですけど、一般的なサラリーマンのように9時~5時みたいな感覚でやれるような仕事ではありません。
作品が仕上がるまで、納品し終えるまでは、いくら徹夜しようが、作者が〆切を落としそうになって居留守を使ったり遠くに逃げ出したりしても、地の果てまで追いかけて行って原稿取って来る気概がなければ勤まりません。
つまり、編集に人生を捧げるくらいの覚悟がないと、おそらくいい作品に携わる編集者にはなれないと思ってください。